(つづき)[B]は転調しています。通常であれば転調部分も考慮してプレイ・キーを選びますが、特にこの曲の場合[B]では4小節ごとに2回も転調していますので、転調部分は気にせず、[A]が弾きやすいキーで行く方がよいと考えました。これによりプレイ・キー上では、[B]前半はEメジャー・キー、A♭メジャー・キーとなります。[A]はアルペジオですが、この[B]は曲調の変化を考慮して、4分でのオルタネイト・ベースで伴奏を組み立てています(アレンジ本では“雰囲気”という言葉で説明している部分です)。またキーとメロディの相対位置関係の都合から、一部では同じベース音を続ける形にもなっています(これをモノトニック・ベースといいます/1小節目後半のAなど)。
[Ending]3小節目(p11・5段目1小節目)の2拍目・D音は、4弦開放で弾くとすぐ次のメロディ(4弦12フレットのナチュラル・ハーモニクス)を弾いた段階で止まってしまうため、わざと5弦5フレットで押さえて出しています。
一番最後のコードは、オリジナルではただのB(厳密にはBadd9。ちなみにこれはプレイ・キーで、実際のキー表記ではC#add9)ですが、ここではB(onD#)として弾いています。まず、トップ(B音)は歌ではないものの一番目立つ音(印象に残る音)ですので、変更しません。そしてこの部分のキモは、Gキーには本来出てこないD#音です。これを省略すると、そこまでの音の印象からコードがBmに感じられてしまうので、D#音は必須。トップがB音で、下にD#を入れた上で、その下にベース音としてB音を入れるよりも、間に5度のF#音を入れて、音を薄くしないほうを選びました。結果、B(onD#)というコードを選んでいます。また、(1)トップ=B音、(2)D#音は必須、を優先したため、内声として9度のC#音を入れるのは難しいので諦めました。
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