作曲家/ソロ・アコースティック・ギタリスト、南澤大介のブログです。
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南澤大介(みなみざわだいすけ):1966年12月3日生。プラネタリウム番組のサウンドトラック制作などを中心に活動中。CD付き楽譜集「ソロ・ギターのしらべ」シリーズ(2010年現在累計35万部)などの著作もあり。

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 「Rushin'」終了。これで14曲中、半分の7曲が終了したことになる。

 日中、来週のライヴの打ち合わせで千葉アコギインスト倶楽部Yさんが来訪。その時に楽譜制作作業の話もしたりしたのだが、(私が)採譜だけをやっていて、後の作業は出版社が行っていると思われていたようで、(そうではなかったので)びっくりした…とのことだったので、ブログにもう一度作業手順を書いておく(以前の日記はこちらこちらなど)。

 まず耳コピして、手書きの楽譜を作る「採譜」。曲調にもよるが、3時間〜1日強。手書きの楽譜は、自分でその先の作業も行っているため、きっちり書く部分もあればメモ書き程度の部分もあり。

 次に楽譜作成ソフトとillustratorを使っての「浄書」。本の版下原稿に使う、綺麗に清書したものを作る作業。専門の業者に任せるのが普通だが、自分でやる方が間違いが少ないし、細かいところまで恣意的にコントロールできるので、私は2003年あたりから浄書まで含めて作業している。押尾さんの楽譜の場合は、楽譜の浄書が終わったらダイアグラム譜の制作(こちらも版下データまで作成)。曲調にもよるが、この作業に1日半〜3日。

 最後に、細かい部分をチェックしながら「解説」を書く。だいたい2000〜4000字くらい。これには半日もかからず(数時間程度)。

 特に問題ない限りはこれで1曲分の楽譜の「制作作業」が終わる。全曲分の終了後(或いはこちらの作業と平行して)、出版社であるドレミさん側で割付やら校正やらが進められ、こっちでもその修正や校正を行う。これがだいたい1ヶ月くらいかかる作業。それから印刷(1ヶ月弱くらい?ケースバイケース)→完成、そして店頭へ…という流れ。

 ちなみに下の写真は終わったばかりの「Rushin'」の一部で、メモ書き程度の部分の手書き楽譜はこんな感じ(音符すら無い)。右に写っているのはロケート用のテンキー。普段使っているキーボードもテンキー付きフル・キーボードだが、楽譜を書きながらロケートする関係上、こいつが結構役に立つのである。

押尾さん楽譜制作


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 いろいろあって精神的にへろへろする中(たいしたことではありません、念のため)、午後には「TREASURE」終了。正味3日かかっていないことになる…思いのほか順調な進行具合(笑)。この先に次の仕事も控えているので、キリキリ作業せねばいかんぞな。というわけで次は「Rushin'」へ。これもストローク系だが、複数のギターが重ねてあるので進めやすい感触。サビの出だしまで採譜して今日は終了(中途半端…)。
 「ノスタルジア」が昨日終了したので、今日から「TREASURE」。これもBメロやソロ以外は複数のギターが重ねてあり、「Peace!」同様ザックリと楽譜にできるので作業が進めやすい。採譜自体は3〜4時間で終了し、浄書行程の前半…FinaleのEPS書き出しを終えたところで、今日は終了。
 「Peace!」終了。ストローク系のわりに短期間(3日)で終わったのは、複数のギターがオーバーダビングされた曲だったから。…どういうことかというと、2本以上のギターでほぼ同じフレーズを弾いている場合(「Deep Silence」みたいに違うフレーズを弾くのではなく、「YELLOW SUNSHINE」みたいに厚みを出すため同じフレーズのギターを重ねる、という場合です)、細かい細かいところはギターによって当然異なるため、逆にザックリした楽譜にできるので(もちろん良い意味で、ですが)、必要以上に悩まなくて済む…というわけ。ギターによって異なる…というのは、運指やフレーズが異なると言うことではなく、たとえば弦と弦の強弱による「目立つ音」の違い(右チャンネルのギターは1弦が目立って聞こえ、左チャンネルは2弦が目立ってる、など)とか、ストロークが当たっている弦の違い(右は2〜4弦、左は4〜6弦に当たってる、など)とか。これを細部まで正確に採譜するのは難しいし、最終的には1本のギター用の楽譜にするわけで、そういう意味でもどこかでザックリさせる必要がある。抽象的に言えば、わざと焦点をずらして、細部を見ないように作業する感じ。

 1本のギターによるストローク曲では、そうやって焦点をずらしてザックリさせてしまうと、作曲者である押尾さんの意図と異なってしまう危険性があるため、そうしないでできるだけ細かく採るようにしているのである。そのため、かえって楽譜がよけい煩雑になってしまうのだが…やむを得ない。個人的には、キメやソロ部分は別として、メロディ・ラインと、コード・フォームが付いたストローク記号のスラッシュ(高音弦を狙うか低音弦を狙うか程度を書き表したもの)だけでも十分機能するとは思うのだが。

 で、次は非ストローク系にしよう…と思いたち、「ノスタルジア」あたりの予定。冒頭は以前アコギマガジンさん用に採譜してあるし。
 「Buzzer Beater」終了。正味4日…とはいえ、作業日にカウントしていない29日(来客)と2日(パン)にも実際には作業を進めていたので、やはりアルペジオ系以外は(って、ほとんど「以外」ですが)予想通り5日程度かかる模様。

 で、次は「Peace!」にとりかかることに。1曲終わって、次にどの曲の作業をするかは、その時その時に決めている(いずれにせよ全曲作業するわけだし)。ストローク系の曲が続かないようにとか、アルペジオ系の曲は(作業的に楽なので)後にとっておこうとか。…と思ったら、ストローク系が続くことになるのね(←けっこういい加減)。
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