先週の
名古屋イベントの空き時間に、「マインド・イーター(完全版)」(写真右)を購入しました。
「重力の束縛を脱し、宇宙に活動の領域を広げ始めた人類は、同時にあまねく宇宙を徘徊する恐怖の存在を知った。彗星として知られる天体の多くは、実は現宇宙への底知れぬ“憎悪”が実体化したものであり、接触した人間の精神を食いちぎり、肉体を結晶の塊に変える怪物、マインド・イーターだった。この脅威に対し、人類はハンターと呼ばれるエリートたちを宇宙へ送り、その破壊につとめるが…」(ハヤカワ文庫版あらすじより)
私にとってのオールタイム・ベストなSFの一つで、ページがすっかり焼けてしまったハヤカワ文庫版(昭和59年発行)には収録されなかった2篇「サック・フル・オブ・ドリームス」「夢の浅瀬」が収録されていました。名古屋移動と札幌移動の間に、既読の短編も含めて全編読了。独特の静謐さ、透明さを感じさせる筆致が、私にはとても…水が大地に染みこむように…入ってくるのです。また、未読だった2篇はどちらも音楽が物語に深く関わっていて、特に「ぼくは戦えるようになりたい」のくだりは、心が熱くなりました。
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