作曲家/ソロ・アコースティック・ギタリスト、南澤大介のブログです。
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南澤大介(みなみざわだいすけ):1966年12月3日生。プラネタリウム番組のサウンドトラック制作などを中心に活動中。CD付き楽譜集「ソロ・ギターのしらべ」シリーズ(2010年現在累計35万部)などの著作もあり。

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 現代音楽の作曲家で、ミニマルミュージックの大御所、フィリップ・グラス(ご本人は「ミニマル」という呼称はお嫌とのことですが…)。私は学生時代に『The Photographer』(下記リンク上左)というアルバムをエアチェック(もしかして死語?…ラジオから録音することです)したのがきっかけでよく聴くようになった。メロディ至上主義(?)の私には珍しく、グラスの音楽はメロディが不在であることが多い。特にソロ・ピアノ曲はアルペジオによるコードが延々と続くものがよく見られるのだが、でもそれが難解ではなく、とても心地よい。流していると見事に外界を遮断してくれるので、最近は特に、グラスのピアノ曲を聴きながら仕事することも多い(作曲する時は無理ですが、原稿を書いたりする時ね)。

 グラス自身のソロ・ピアノ・アルバムは、私の調べた限り『Solo Piano』(上中)と『Etudes for Piano, Vol.1』(上右)しか見つからない(いずれもかなりよく聴いている。余談だが『Solo Piano』はジャケ違いが多く、持ってない!と思ったらこのアルバムだった…ということがよくあるのである)。グラスにはベスト盤やオムニバスも多く、なかなか探し切れていないのが現状だが。でも、他のピアニストが演奏したグラスのピアノ曲集は何作か出ているので、持っていなかった何作かをなんとなく一気買い。

 『The Music of Philip Glass/Paul Barnes』(中左)は、グラスの非ピアノ曲をPaul Barnesがソロ・ピアノ・アレンジした曲集。ジャン・コクトーの映画にグラスが音楽を付けた「コクトー3部作」のうちのひとつ『オルフェ』のサウンドトラックを組曲化した7曲に、オペラ『浜辺のアインシュタイン』『サティアグラハ』『アクナーテン』からの3曲による「トリロジー・ソナタ」、最後にデジタル・オペラ『モンスターズ・オブ・グレース』からの「エピローグ」を加えた全11曲。

 『Glass: Piano Music/Jay Gottlieb』(中中)は、『グラスワークス』のオープニング曲「オープニング」(『グラスワークス』では次のアンサンブル曲「フロー」とメドレーになっているが、基本はソロ・ピアノ曲)に始まり、84年ロス五輪公式曲「オリンピアン」と続く。ただし、あとはすべて『Solo Piano』収録曲である。「メタモルフォーシス1〜5」(グラスが音楽を手がけた、カフカの「変身」をモチーフにした映画「The Thin Blue Line」中の曲…らしいのだがサントラ未聴。次買おう)、「マッド・ラッシュ」、「ウィチタ・ヴォーテックス・スートラ」(もともとは詩人アレン・ギンズバーグとの共作『ハイドロジェン・ジュークボックス』中の1曲。手持ちの『Solo Piano』では「Wichta Sutra Vortex」という表記になっているが、グラスのオフィシャルサイトでは「Wichta Vortex Sutra」。ギンズバーグの同題の詩がモチーフのようだし…謎)。全9曲。

 『Music from The Hours/Michael Riesman』(中右)は、映画「めぐりあう時間たち」のオリジナルサウンドトラック(こちらはアンサンブル)を、Michael Riesman(サウンドトラックにも参加)がソロ・ピアノに再構成したもの。全14曲。

 『Piano Music of Philip Glass/Aleck Karis』(下左) も、やはり『Solo Piano』収録曲が中心。「ウィチタ・スートラ・ヴォーテックス」「メタモルフォーシス1〜5」「マッド・ラッシュ」と続き、「オープニング(グラスワークス)」、最後にコンスタンス・デ・ヨング(オペラ『サティアグラハ』の作者)のパフォーマンスのために書かれた「モダン・ラヴ・ワルツ」のピアノアレンジを収録。

 『ミニマル・ピアノ・コレクション/イェロン・ファン・フェーン』(下中)は9枚組で、グラスのほかにマイケル・ナイマンやらテリー・ライリーやらの曲を収録。Amazonでは邦題が付いていて一応日本盤のようだが、商品には一切日本語無し。でも外盤は2000円以上高い(謎)。

 ちなみにグラスのソロ・ピアノ集では、Arturo Stalteriの『Circles』を以前から持っており、既に愛聴盤。

 しかしipodを導入してから、音楽の聴き方(というより買い方?)が変わったなぁ。あとさき考えずにサクッと購入…。

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