新版では全曲について、1から採譜をやり直しています。…自分がアレンジしたのに「採譜」(=耳コピ)というのも変な話ですね。
私の、こういった楽譜集における基本的な制作手順は、アレンジ(=楽譜の下書き)→その楽譜を見ながら録音→録音時に変更した部分を含め、楽譜を清書(これを「浄書」と言います)、となっています(もっとも、最近は少し変わってきてます)。…なのですが、今回新版作成にあたりチェックしてみたところ、主に音の長さの表記方法など、若干ですが演奏と楽譜の齟齬がありました。また、2003年当時と今の、私やソロギ自体の書式の違いもあり、思い切って全曲を「採譜」してみたのでした。
実際の採譜作業では、押尾コータローさん楽譜の採譜などでも使っている、Celemony社のMelodyne editorを使用。和音をある程度正確に分離してくれるので(音の長さも視認できる)、それを元にして旧版の楽譜と照らし合わせ、違いをメモし、浄書時に反映させていきました。
冒頭の画像は「スカボロー・フェア(新録)」の音源データを、Melodyneで開いたもの。この曲くらい同時に鳴る音が少ないと、かなり正確に音を取ってくれます。横棒(色の付いた、うにょうにょしたやつ)の長さが音の長さを表し、これも、おおよその音の長さを知るのに、とても役立ちます。
ちなみに画像のMelodyneは、ver.1(2018年現在の最新版はver.4)。私の仕事用macのOSが古いため、アップデートせずに使っています。
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